すいどブログ

副業などで収入を増やす方法や肝臓に良い情報を発信します。 ちなみに借金が700万ほどあります。 副業収入の暁には作業効率を上げ、さらなるステップアップのためにMacBookProを買います。

肝臓とかゆみ

最近眠れなくて体調悪い

肝臓病の患者さんは健康な人に比べて睡眠の開始時間が遅れる、すなわち寝つきが悪いことが調査で明らかになり、「かゆみ」との因果関係が指摘されているらしい。

肝臓病患者さん74例、肝硬変患者さん60例、健康な人79例を対象に睡眠のタイミングについて調査した結果、肝臓病や肝硬変の患者さんは健康な人と比べて睡眠の開始時間が遅れていることがわかった。
さらに、調査では肝臓病患者さんのかゆみと睡眠障害との関係についても検討し、その結果、かゆみのある肝臓病患者さんは、かゆみのない肝臓病患者さんや健康な人と比べて、眠りにつくまでの時間が遅れていることが判明したとのことでした2)。
これらの調査結果から、肝臓病のかゆみは、睡眠の質にも大きな影響を与えることがわかる。
1)Rishe E. et al.: Acta Derm Venereol. 88(1):34, 2008
2)Montagnese S. et al.: Liver Int. 33:203, 2013

古くから「皮膚は内臓の鏡」といわれているらしいが、肝炎や肝硬変などの肝臓病の患者さんでは、皮膚に目立った異常がみられないにもかかわらず、皮膚に強いかゆみを生じることがある。
肝臓病によるかゆみは、以下のような特徴があるといわれている。

① 見た目に異常がなくてもかゆい
② かいてもかいてもかゆみが治まらない
③ 全身にあらわれる
④ かゆくて眠れない
⑤ 一般的なかゆみ止めが効きにくい

このように肝臓病のかゆみは、かいても治まらない、お薬を塗っても効きにくいなど、QOLを低下させ、ときには睡眠障害の原因となる。

また、原因のはっきりしない、しつこいかゆみが続く場合には、肝臓病などの重大な病気が潜んでいる可能性があるので、早めに医師に相談したほうがいいと思う。
肝臓病のかゆみは、体の中の“オピオイド”と呼ばれるモルヒネに似た物質が関係していると考えられているようだ。
オピオイドには複数の種類があり、そのうちかゆみに関係しているものは、かゆみを引き起こす「ベータエンドルフィン」とかゆみをおさえる「ダイノルフィン」である。
通常はこの「ベータエンドルフィン」と「ダイノルフィン」がバランスを保っているため、かゆみが生じないが、体の中でかゆみを引き起こす「ベータエンドルフィン」が増えると、かゆみを引き起こすと考えられている。
かゆみのある肝臓病の患者さんとかゆみのない肝臓病の患者さんを比較した調査では、かゆみを引き起こす「ベータエンドルフィン」や「エンドモルフィン-1」などのオピオイドが、かゆみのある肝臓病の患者さんで多かったとの結果が得られている1)。
オピオイドによって引き起こされる肝臓病のかゆみは、皮膚の異常を原因とするかゆみと違い、体の中の物質によって脳が直接刺激され感じるかゆみのため、全身にかゆみがあらわれる、かいても治まらない、抗ヒスタミン薬などの一般的なかゆみ止めが効きにくいなどの特徴があるとのことでした。

1)川島 由美: 帝京医学雑誌 28:89, 2005から引用

【対応策】
①入浴時、ぬるめの湯にゆっくりつかりましょう
→熱いお風呂は皮膚を刺激し、かゆみの原因になってしまうことがあります。

②汗をかいたら早めに洗い流しましょう
→汗にはかゆみを引き起こす成分が含まれているため、汗をかいたら放置せず、できるだけ早く汗を洗い流しましょう。

③石鹸の使いすぎとごしごし洗いは控えましょう
→石鹸の使いすぎやごしごし洗いは、皮膚表面のバリア機能を壊す原因となります。このバリア機能が壊れるとかゆみが起きやすくなります。

④お風呂上がりにはすぐに保湿剤を塗りましょう
→お風呂上がりは皮膚から水分が蒸発し、乾燥状態となります。皮膚が乾燥してしまう前に保湿剤を塗りましょう。

⑤化学繊維や毛織物が皮膚と接触するのを避けましょう
→下着や靴下、ストッキングなどの化学繊維や毛織物のようなチクチクするものは刺激になるため、直接皮膚に触れないように気をつけましょう。寝具にも綿素材のカバーをかけるなどの工夫が必要です。

⑥こたつや電気毛布の使用は最小限にとどめ、部屋の加湿を心がけましょう
→こたつや電気毛布などの暖房器具は皮膚の乾燥を促してしまいます。使用する場合は低い温度設定にし、長時間使用しないように注意しましょう。加湿器などを使用し、湿度も調整しましょう。

⑦爪は短く整えておきましょう
→無意識にかいてしまい、傷ついた皮膚から細菌やウイルスなどが感染し、かゆみの原因となってしまうことがあります。


文献1.松村 由美:皮膚科診療最前線シリーズ かゆみ最前線:114,2006から引用
文献2.吉田 有里:ナーシング・トゥデイ 20(6):78,2005から引用

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